<About this event / イベントについて>

日時: 2023年2月21日(火) 日本時間 午前10-11時
主催: 株式会社 Proxy Watcher / 一般社団法人 クライメート・ダイアログ
形式: Zoomウェビナー

株式会社Proxy Watcherは一般社団法人クライメート・ダイアログとの共催で、コーネル大学環境学教授で、エネルギーの専門家であるロバート・W・ホワース氏をお招きして投資家/メディア向けのウェビナーを開催致します。

ネットゼロ社会への移行を実現するためのソリューションの1つとして世界的に注目を集める「水素」。世界の水素経済は急速に発展しており、それに伴い投資環境も変化しています。エネルギー企業が水素分野に参入し続ける中、私たちは複雑化する水素サプライチェーンへの投資のリスクと機会を理解することが極めて重要です。それは言い換えれば「慎重に、そして各プロジェクトの具体的な内容をよく検討すること」です。

水素は、その製造方法によっていくつかの種類に分けられます。製造過程でCO2を排出せず、再生可能エネルギーで製造されたものを「グリーン水素」と呼びます。しかし、現在、世界の水素の96%は化石燃料によって製造されています。天然ガスを原料とするものを「グレー水素」、石炭を原料とするものを「ブラウン水素」と呼んでいます。天然ガスから製造された水素にCO2回収プロセスを追加したものは「ブルー水素」と呼ばれ、低排出であることが謳われています。

ブルー水素は、グリーン水素よりも経済性が高いという観点から、エネルギー転換におけるソリューションとして期待されています。実際、日本はこれらの関連技術に多額の投資を行っています。また、排出量を減らすために、製造過程で排出される炭素を回収・貯蔵・再利用する「CCS」と「CCUS」の技術を組み合わせる研究が進んでいます。

しかし、市場関係者や科学者からは、ブルー水素技術に関する気候変動リスクや財政リスクを懸念する声が上がっています。ホワース教授らの先駆的研究により、ブルー水素の温室効果ガス排出量は、天然ガスや石炭を燃やすよりも20%、軽油を燃やすよりも60%多いことが分かっています (2021年 8月: https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/ese3.956 )

議決権行使助言会社大手のInstitutional Shareholder Services (ISS)のESG担当ユニットは、ブルー水素技術への投資には気候変動の観点からも、コスト競争力からも疑問が残る点が幾つかあり、(企業に)座礁資産をもたらすリスクになりうるとの見解を表明しています(“Horses for Courses: H2 in a Net Zero Economy“, 2022年7月12日 より)。

5月の広島開催となるG7サミットや2023年の株主総会シーズンが目の前に迫り、ますます気候変動問題に関する企業とステークホルダーの対話が活発化される今、水素ビジネスの展望とリスクについてホワース氏に詳しくお話を伺います。

<Panelists / パネリスト>

■ ロバート・W・ホワース氏 (コーネル大学環境学教授)

プロフィール
アマースト大学卒業後(1974年)、マサチューセッツ工科大学およびウッズホール海洋研究所にて博士号取得(1979年)。現在は沿岸海洋生態系やエネルギーシステム、石油・ガス開発やバイオ燃料が環境に与える影響などについて研究を行う。

<How to Join / ご参加方法>

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フォームの記入内容のご送信が完了しましたら、ご登録頂いたZoomウェビナーのリンクをお送りします。そちらからご参加ください。

本ウェビナーに関するお問い合わせ: info[@]proxy-watcher.com までご連絡ください。

<RSVP form / ご参加登録フォーム>